企業動画を制作・公開する際に、 見落とされがちでありながら 大きなトラブルにつながりやすいのが 著作権・使用許諾の問題です。
- BGMはどこまで自由に使えるのか
- 出演者の許可はどの範囲まで必要か
- 撮影場所に申請は必要なのか
これらを曖昧なまま進めてしまうと、 公開後に動画の差し止めや 法的トラブルに発展する可能性もあります。
本記事では、 企業動画制作において最低限押さえておきたい 著作権・使用許諾の基礎知識を、 法的リスク回避の観点から分かりやすく解説します。
なぜ企業動画は著作権トラブルが起きやすいのか
動画は、
- 音楽
- 映像素材
- 人物
- 撮影場所
など、 複数の権利が同時に関係する制作物です。
「自社のPRだから問題ない」 「ネットで見つけた素材だから使える」 といった認識のまま制作を進めると、 後から権利侵害が判明するケースも少なくありません。
企業動画は 営利目的と判断されるため、 個人利用よりも厳しく扱われる点にも注意が必要です。
音楽(BGM・効果音)に関する著作権の注意点
動画で最もトラブルが多いのが 音楽の著作権です。
市販音楽・有名楽曲は原則使用不可
CD音源や配信サービスの楽曲を、 企業VPや採用動画に使用することは 原則できません。
JASRAC管理楽曲であっても、
- 映像への同期利用
- Web掲載
- SNS広告利用
などは別途許諾が必要になります。
フリー音源でも「利用条件」を確認する
フリーBGMや効果音であっても、
- 商用利用不可
- クレジット表記必須
- 改変禁止
といった条件が設定されている場合があります。
必ず 利用規約を確認した上で使用する ことが重要です。
出演者(社員・モデル)の使用許諾
動画に人物が映る場合、 肖像権・使用許諾の考慮が必要です。
社員が出演する場合でも注意が必要
社員であっても、
- どの媒体で使用するのか
- 使用期間はどれくらいか
- 退職後も使用できるのか
といった点を 事前に明確にしておかないと、 後々トラブルになることがあります。
モデル・外部出演者の場合
モデルを起用する場合は、
- 使用範囲
- 使用期間
- 二次利用の可否
を契約書で明確にしておく必要があります。
撮影場所に関する使用許諾の考え方
公共の場所や店舗であっても、 自由に撮影・公開できるとは限りません。
店舗・施設内での撮影
カフェ、オフィス、商業施設などは、 原則として 管理者の許可が必要です。
背景に映り込む ロゴや商品についても注意しましょう。
屋外・公共施設の場合
道路や公園などでも、
- 商用撮影の届出
- 撮影許可申請
が必要なケースがあります。
著作権トラブルを防ぐために企業ができること
① 使用素材は必ず出所を明確にする
音楽・画像・映像素材は、 「どこから取得したものか」を 必ず把握しておきましょう。
② 契約書・同意書を形に残す
口約束ではなく、 使用許諾は書面で残すことが重要です。
③ 制作会社に権利関係を確認する
制作会社が用意する素材についても、 利用範囲や二次利用の可否を確認しておくと安心です。
まとめ|著作権の理解が企業動画の安心につながる
動画制作における著作権・使用許諾は、 後回しにされがちですが、 企業にとっては非常に重要なポイントです。
制作前に正しい知識を持ち、 権利関係を整理しておくことで、
- 公開後のトラブル回避
- 安心して長く使える動画
につながります。
企業動画を成功させるためにも、 法的リスクを理解した上で制作を進める ことを意識しましょう。
